購入価格 ¥32231(@Wiggle)
国内定価45,000円。
45,000円のスプロケット。
Wiggleで買っても32,000円もする。
こういうものを買ってしまうのは、どこか後ろめたい感じがする。
一線を越えてしまう感じがするからだろうか。
いやちょっと待て。一線なんかとうの昔に超えてしまっているじゃないか・・・
このスプロケットは、軽量だから購入した。それ以外の理由はない。
MTB完成車に付属していたSRAM X7コンポとの組み合わせ+軽量なニューホイールで使用。
私はそれほど軽量化に興味がない。それでもこの超高価な軽量スプロケを購入したのには理由がある。完成車で購入したMTBはクロモリフレーム(乗り味は最高)。しかし私はMTBを輪行メインで使用するので、徐々に軽量パーツを導入して少しでも楽に担げるようにしていきたい。輪行で何が嫌かというと、重い自転車。重い自転車をかついでホームを歩かないといけない、と考えるだけで、輪行欲求が低下してしまう。それはなんとかして避けたい。
スプロケットは一発でかなりの軽量化が可能なアイテム。完成車に付属していたPG-1050は299g。つまりこのXG1090を導入することで一気に100g軽量化できる。そして、私の場合、ロードバイクメインなのでMTBの登場頻度はそれほど多くない。するとスプロケットの交換頻度など知れている。恐らく、三年から五年は交換せずに使うことになると思う。なら最初から軽くて良いものを買っておいたほうがいいという判断だ。
モノはすごくいいと思う。びっくりするほど軽い。これ大丈夫なのかと心配になるくらい。ロックリングを除き、トップの11t+それ以外、のツーピース構造。だから装着はものすごく簡単。洗浄もラクラクのはず。ローの36tリングの底面はフラットなのでほとんどのハブ軸に干渉することはないと思う(PG-1050の底面はボルトが飛び出ている)。とはいえ、シマノ8, 9, 10s互換フリーに装着する場合はスペーサーが必要。そのためのスペーサーは付属していないので、10s専用フリー以外に装着する場合は「SHIMANO CS-7800 ロースペーサー (t=1.0mm)」などを使用する必要がある(以下レビュー参照)。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8161&forum=28一つだけ気になったのが、ロックリングの強度。アルミ製の非常に軽量なもので、間座(極薄のペラペラのスペーサー)も付属しているのだが、ロード用のカンパスプロケを締めこむのと同じ感覚で締めこんでいくと、ズルッ、と滑ってしまい、「やばい!」と思った。オーバートルクで締めこんでしまったような手応えがあり、冷や汗をかいた。指定トルクは40Nm。ロックリング固定に使えるトルクレンチは持っていないから、普通のロックリング回しで締めこんでいくのだが、明らかに40Nmは全く出ていなかったはず(カンパのウルトラトルククランクが42Nmで、そちらはトルクレンチで何度も締めたことがあるから、40Nm付近の感覚は身体でわかる)。本当に40Nmで締めたら壊れるんじゃないだろうか。取り外してみると、若干、アルミクズが出ていた。焦って同じロックリングの予備を通販で購入したが、結局、ロックリングはネジ山も無事だったので、きれいにクリーニングしてから慎重に装着しなおした。クロモリのロックリングに慣れている人は注意したほうがいいと思った。
X7リアディレイラー+チェーンとの動作は全く問題ない。元々、カセット以外のコンポも使用開始後間もないせいもあると思う。変速調整をしていても特定の何枚目かで入りにくい・戻りにくい箇所はなく、実走行でも軽快かつ正確にチェーンが移動してくれる。まあフラッグシップなので当然か。
バイク全体の軽量化という意味では、他にペダルで100-200g、サスペンションフォークで700-800gを減らしていけるだろうか。ホイールを別にすると、それ以外のパーツで100g単位で軽量化できる部分はほとんどない。だから、この買い物は、ちょっと贅沢ではあったが、決して間違いではなかったのだ・・・と自分に言い聞かせている(「残りのパーツをX7からXXにグレードアップする口実にもなるしな。フフ・・・」←誰この悪魔ww)
競合製品としては、Shimano CS-M980 (New XTRのRaceモデル)の11-36tが272g。すると完成車付属のPG-1050(12-36t)の299gというのは既に優秀な数字で、SRAMのスプロケ自体が全体的に軽量なものと言えるのかもしれない。 CS-M980はWiggleで23,000円弱。このXG1090はやはり高価だが、たとえば10 speed時代のCampagnolo Record12-25が191gだったことを考えると、極端に高価ではなく、しかも歯数を考えるとかなり軽く仕上がっているように思える。
私の場合は長期的に見て必要なので購入したものの、バイクが既に軽量だという人は、あえて導入する必要はないと思う。
価格評価→★★★☆☆ でも高い
評 価→★★★★☆ 耐久性が未知数なので満点は保留
<オプション>
カタログ重量→ 208g (11 - 36) / 185g (11 - 32)