購入価格 ¥4,935円
※長文注意※
自転車に乗りつつ風景や生物をデジ一で撮影、のスタイルが自分に定着してきたため、デジ一を衝撃から守り、容易にカメラを取り出して使えるという条件の結果、クッション内蔵のフロントバッグということでこの商品にたどり着いた。
果たしてこの商品はその希望に応えられたか?
不満点をさくっと挙げていく事にする。
まず一番の問題点、「小さくて取り出しにくい」。小さいというのは容量もそうなのだが、なにより入り口が狭い。これはカメラ用のフロントバッグとして使うには致命的で、フロントバッグの利点である「使いたい物をすぐ取り出す」ができない。この入り口の狭さは、カメラを落下や雨から守るのには必要とも言えるが、閉じた口のような構造で、カメラはこの入り口をこじ開けるように出し入れしなければならない。
形を保持するための板も出し入れを困難にしている要因である。入り口のジッパーは側面、上面、反対側の側面へと通っているが、この板は側面、底面、反対側の側面と通っており、入り口の一部に被っており、本来より入り口を狭くしている。この板があまりに邪魔だったので、板を取り出し、入り口に被らないよう端部を切り落とす改造をした。
次に、容量である。このバッグに一眼レフ(小型機種なら別だが)をレンズをつけたまま入れるなら、収まるのはせいぜい単焦点レンズまで。といっても、筆者は底板の切除と多少の無理をすることで18-200mmのレンズを装備した状態で収めている。
一見物が入りそうな画像も見受けられるが、バッグ前部のポケットに入るのはせいぜい電池とバッテリーの充電器、フタについているメッシュポケットに入るのははUSBコネクタ程度。
もう一つ、これは大した問題ではないが、外観はあまりスマートではない。画像のロードのような前部に張り出したドロップハンドルを持つ自転車ならまだしも、MTBのフラットハンドルに取り付けると一カ所だけ前と上下に張り出してごつい。色はブラックだが、防水加工されており人によってはダサイと思う光沢がある(個人的には気にしていない)。
と、悪い事ばかり書いたが、使えないかと言われるとそうでもない。
まず、上に書いた「取り出しにくい云々」は乗りながらの撮影における話であって、自転車から降りればカメラの出し入れ自体は数秒とかからない。つまり、撮影地を見つけたら降りて撮るという撮影方法であれば問題ないし、「自分は背負わないが、いつでも取り外せる」というこのバッグの利点も活きている。
また完全防水と銘打ってるだけあって、以前みぞれに遭遇した時も特に被害はなかった。この防水用の閉鎖的な構造が上の問題点にも繋がっているのだが、カメラバッグとしてはむしろ正しい設計だ。
ついでに言うと中のクッションは一部がベルクロで固定されているだけなので取り外す事が可能(ただし、底板はクッションに内蔵されているのでバッグ本体は柔らかくなる)で、その状態であれば普通のフロントバッグとして普通に物を入れることもできる。
取り出しやすさと撮影スタイルとを天秤にかけ、上記の欠点が割り切れるのであれば検討の価値はある。
自転車にカメラを収納するスペースを確保できる、程度に考えるのが無難ではないだろうか。
価格評価→★★★★☆ しっかりとは作られている
評 価→★★★☆☆ 文句を垂れたが、自分の使用頻度から考えると使えないわけではない