購入価格 改造費用¥2000程度
股が擦れて、会陰部~肛門が痛い。
何度か落車してサイドは少し破れていることだし、表皮張り替えの練習がてら改造することに。
まずは表皮を剥がす。接着剤でくっついているので、フォームを痛めないように慎重にめくっていく。
ベロンと表皮が剥がれたら、次はフォームにケガキ。今回は会陰部から肛門にかけて溝をつくることにした。
下の写真の*マークは私の肛門の位置w
作業開始時は、フィジーク純正溝付きモデルのアリアンテバーサスが発表されていなかった。
が、半分くらい改造した所で発売のニュースを聞いてヤル気がちょっと失われたw
削り作業はカッターナイフと紙やすり併用。
まずカッターでおおまかにV字の溝を造り、これを60番程度の粗いペーパーでならしていった。
粉塵が出るので、屋外作業を推奨。
我ながらなかなか綺麗になった。溝を作るついでに、気になる箇所も適当にならしておく。
ベースの整形が終わったら、いよいよ表皮張り替え。
作業し始めてから思ったが、アリアンテは起伏が大きい形状のため難しい。
まずは皮の切り出し。材料は手芸店で買ってきた革ハギレ。一応牛革。
作業しやすさを優先して薄手のものにしたが、耐久性を考えるともう少し厚みが欲しい。
大まかに、そして大きめに切る。余ったら切ればいいが、足りなかったら取り返しが付かないので。
今回はテール部を基準にして切り出した。ここには別パーツを縫製しなくてはならず手間が増える。
縫製は一気にやったので写真を撮っていなかった。
革用の蝋引き糸と太い針を使うのがセオリーだが、薄いため通常の裁縫針、木綿糸で縫った。
終われば接着剤塗布。革用の接着剤を使う。一番安いのはボンドG17とか。これでも十分。
ベースと表皮裏側両方に薄く塗って、半乾きの状態で貼りあわせていく。
最初にセンターの溝部分をしっかり接着。その後、シワが出ないように引っ張りながら貼りつけていく。
・・・のだが、非常に難しい。サドル自体が分厚く、しかも座面がS字にカーブを描いているアリアンテは難易度高い。
丸くてモコっとした、例えばサンマルコのロールスなんかは比較的マシなんだろうなぁと思いながら貼りつけていった。
先端部を除いてほぼ完成。先端はシワが寄りやすいが、気合で引き伸ばして接着。
あとはスカッフガードをネジ止めしてアリアンテ改の完成である。
初めてのサドル張替えということもあり、近くで見ると少々不満な仕上がり。
完成時は綺麗でも、座って変形することでサイドにシワが寄ってしまった。表面もなんだがゴツゴツしている。
革や接着剤で重量もかさみ、269gから291gへ、22gの重量増。
座り心地について、改造前と比べると、中央部に溝ができて柔らかくなったため、沈み込みが増えた。その分、僅かにサドルが高くなった。
狙いはバッチリで、会陰部から肛門にかけて起こっていた股ずれはなくなった。
九州縦断ツーリングで、雨の日も含め毎日60~100kmほど使用し続けたが、股周りのトラブルとは無縁で過ごせたため、改造はうまくいったと言えるだろう。
本命のアリアンテカーボンも溝つきにしてやりたいが、市販品のように綺麗に張り替えられるようになってから・・・
価格評価→★★★★☆ 後日、もっと安く革が買えるところを見つけてちょっと悔しかった
評 価→★★★★☆ シワを出さずに貼れたら満点。
実測重量 291g(改造前269g)