購入価格 ¥総額でレーシングゼロ1セット分ぐらい(前払い済み)
2017年晩秋。
私が毎年出場している堺ナイターエンデューロが終わって少し経った頃だろうか。
自転車に乗り高負荷でペダリングすると、
・右膝の外側が痛い
・右足の裏が痛い
・右足の裏をどういう角度と重量配分でインソールに当てていいか分からず気持ち悪い
・右脚全体がしびれる
・自転車に乗り始めて症状が出るまで5分も掛からない
・自転車から降りると一旦治るが、もう一度乗れば即再発
という症状がうっすらと出始めた。
2017年は長年使ってきたクランク長に違和感を覚え始めた年でもある。今思えば、違和感を覚えた時点で既におかしかったのかもしれない。
2017年の年末、子どもを寝かしつけてる時に右膝がポキポキ鳴ってるのを無視して続けてたら痛くなり、しばらく安静にしたら治ったという本件とも自転車ともあまり関係のなさそうな、他の自転車乗りからすればどーでもいい事件もあった。これも考え方によっては、関係あったのかもしれない。
更に、2018年の春になって、スライドクランクが勝手にスライドした件でまた同じように膝を壊した。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=15714&forum=36これでとどめを刺したのだと思う。上記に羅列した症状が一気に悪化し始めたのだ。
対処として、
・スライドクランクから得られたデータを基にクランク長を変更
・シューズ見直し
・インソール見直し
・シューズのベルクロ微調整
・Ergon TP1でのクリート位置緻密調整
・ポジション調整
・各種ストレッチ
などなど色々やってはみたものの、どれも多少の改善はあるものの根本的には治らず症状は更に悪化していった。
猛者の集う大阪北摂エリアのアップダウンは、膝の痛みで途中リタイアして以来1度も走れていない。それどころか、自宅近くのちょっとした峠に向かうゆるーい上り(斜度1~2%ぐらい)すら右脚に力が入らず片足ペダリング状態。最後は平坦や3本ローラですら10分も持たなくなった。自転車で外出など考えられない程度にはひどい状態だ。
最初は自転車に乗った時だけ出ていた症状も、階段の上り下りや硬い地面の上に突っ立っているだけで症状が出るようになり、普段の生活や仕事にも影響が出だした。
ここまで来ると自分ではどうしようもないので整骨院に行くことにした。
【初診(検査)】
初診は写真判定と触診による診断である。
結果、
「骨盤が横から見ると前に6°倒れてて、後ろから見ると右側に6°傾いてて、上から見て時計回りに5°ぐらいねじれていて、右足が外に向いて、左ひざが内側に入って、背骨が後ろに反りつつ後ろから見て右に湾曲して肩が前に巻き込まれているけど、肩周りのの筋力がやたら強いせいで何故か鎖骨は水平を保っています。骨盤の傾きは左腸腰筋と右の大臀筋(俗称;ケツ筋、尻筋)とその他アウター(外側)系の筋肉で無理矢理支えている状態です。腸腰筋(いわゆるインナーマッスル)が弱すぎる上に左右で筋力差が出来ています。右足が痛いだのしびれるだのは湾曲した背骨と骨盤を支えるために常時緊張状態の右大臀筋が神経を圧迫しているからです。常人だったらとっくに重症化してまともに歩けてない状態だけどキミの場合自転車やってるせいでアウター系の筋力(つまりインナーマッスルじゃない普段使ってる筋肉)が強過ぎてリカバリー出来てしまってるから何事もなく立ってられるだけ。今のまま放置したら椎間板ヘルニア一直線ね♪」(ニッコリ)
と言われてしまった。
長いので要約すると、骨盤が複雑奇怪に位置を変えたので周囲の骨格も変形し、それを筋肉で引っ張って無理矢理支えてる状態って事だ。
ここ最近の経緯も説明はしたが、
「いや、キミもっと前から歪んでるから。」(キッパリ。)
と言われてしまった。
触診と応急処置の流れで神経の通り加減のチェックをされたら右足裏の触覚が左足裏の半分もないことも発覚
これアカンやつやw
提案された修復コースは3つ。
1.骨格の状態を確認しながら要所要所を手でほぐす&ストレッチや筋トレ等の指導
2.特殊医療用ベッドの上で骨の位置を強制的に戻される
3.腹に電極を繋がれ、腸腰筋を強制的に筋トレ
なお、コース3は、30分間で9,000回というちょっと意味の分からない電撃強制腹筋運動を3~4日おきに3か月続け、その結果腸腰筋がサッカー日本代表選手並みの強度になってしまうというハイパーアルティメットオーバースペックなオマケ付きだ。
この中から予算を鑑みつつ組み合わせて選んでちょという内容です。
【体験コース】
初診の次の通院(?)で、とりあえず全コースを半額で体験してみた。
結局のところ
1で様子を見ながら
2で骨の位置を戻して
3で骨格を固定。
という手順を踏まないと治らんなと感じました。
フルコースの価格は上記の通り高価ですが、レーシングゼロ1セットへの機材投資と腸腰筋への投資を比較想像すると腸腰筋に金を掛けた方が速くなりそうだし、日常生活も楽になる。しかも、3か月でゲットしたハイパーアルティメットオーバースペックインナーマッスルは一旦付けばなかなか落ちないというオマケが付く。骨格が戻り、それに合わせてポジションを微調整すれば元以上にパワーが出しやすくなる。ストレッチなどの知識も身に付けられる。
...なんや、フルコース安いやん。←ご乱心
ハイパーアルティメットオーバースペックインナーマッスル電撃筋トレ治療は3~4日おきにやるのが一番効果があるので、なるべく2[回/週]の頻度で通院するのが理想。という訳で、毎週、平日1回、休日1回、合計2回の整骨治療兼トレーニング生活が始まった。
【治療1回目】
整骨治療は筋肉を緩めておいてから骨格を矯正し、筋トレして固定するというのが基本の考え方だ。
まずあちこちを念入りにほぐされた。特に神経を圧迫している右大臀筋と、湾曲した背骨回りとガチガチの腸腰筋は集中攻撃を受ける。かなり痛い。20~30分ほど耐えて一旦完了。脚の痺れの直接原因である大臀筋をほぐしたので一応自転車乗って良しの許可が下りた。そして大臀筋と腸腰筋をほぐすストレッチと、外側にねじれている脚のセルフ修正方法の指導を受けた。
あちこちほぐされた後は特殊医療用ベッドでほぼ全身の骨の位置の修正。理屈は、人の骨の関節は筋肉が緩んでいるときに衝撃を受けるとズレるのでそれを利用するというもの。理想は無重力状態でやるのが一番いいらしいが地球上では不可能なので、特殊医療用ベッドの上で横になっている状態で行う。ベッドは幾つかのパッドに分かれていて、パッドがバコバコと引っ込んで体の一部だけを一瞬の無重力にすると同時に程良い衝撃を作ることであとは手で押すだけで関節がずれていくのだ。
こちらも全身修正を食らう。股関節を押されるのはかなり痛い。
初回は特に念入りに修正されたがそれでも骨盤しか戻っておらず脚やら背骨やらは骨盤が戻ってからの反応を見るため保留となった。
どんだけ歪んでんだ私の体。
仕上げはハイパーアルティメットオーバースペックインナーマッスル電撃筋トレ治療。
電流を流されている筋肉以外は全て脱力するのがコツなのだがこれが案外難しい。腸腰筋がのたうち回る感覚は腹筋やってんなー感がしっかり感じられ、腸腰筋を動かす感覚を覚えるのにも都合がいいように感じた。電気のパワーは強ければ良いというものではなく、筋肉が良く動く事が最も重要なので、パワーを探りながら微調整していくのが良いらしいです。
尻はピリピリさせてほぐしてるだけなので弱めの電気風呂と同じです。
自分の意志で筋肉が動いている訳ではないのですが、筋肉が運動していることに違いは無いので30分の筋トレが終わる事には汗だくである。
これで一通りのメニューが終了。
普通に立って目視確認しても背骨以外は確かに元に戻っている。
しかし、歪んでいた時の感覚が残っているのですさまじい違和感だ。(笑)
治療後、家路につこうと車に戻ったらアクセルペダルが座席のスライド機構2ノッチ分遠のいていた。骨の位置調整の時に、長さが違う可動域が違うとあれこれいじられた末、脚が同じ長さになった影響だろう。HONDA CICVIC FD2 TypeR などというポジションにやたら気を遣うピーキーな車に乗っているため余計に分かりやすいという事情もあるが、脚の位置がいきなりがっつり変わるという体験はなかなか衝撃的な体験であった。
【3本ローラでセルフチェック&ストレッチ】
自転車乗ってもOKの許可が出たので、翌日は3本ローラ手放し運転耐久トレーニング(自主練)を敢行してみた。腸腰筋を使用してバランスを取りながら骨格の歪みを嫌でも体験出来、体力の低下も防げるという私考案のメニューだ。自転車競技は人間を左右対称状態でマシンに縛り付け、左右対称の動作を延々と繰り返すスポーツなのでポジションのセッティングさえ間違わなければ矯正器具としても優れた効果を発揮する。(はずだ。)
整骨院でも骨格の戻り加減の確認用に丁度いいからもっとやれと推奨された。(笑)
ポジションは一応各パーツが左右対称にセットされていることを確認したぐらいで変更はしなかった。
1回目の治療の翌日に早速3本ローラに乗ってみると、まだ背骨が右に湾曲していた影響で手放しどころか普通に乗っていても右に斜行していた。無理矢理手放しで乗れるポジションを探ったら、上半身を思いっきり右へ湾曲させながら回す羽目に。手放し運転は腸腰筋でバランスを取るので左右の筋力差も手に取るように分かる。
ナニコレ気持ち悪い...。
脚の痺れは一応治ってましたが、湾曲した背骨の影響か変な所に負荷が集中し30分ぐらいしか持ちませんでした。
自宅ではローラ練の他に指導を受けたり勧められたりしたストレッチを実行。主に大臀筋と腸腰筋を伸ばすもので、時間は決めず右脚に違和感を感じる度にやるというのを徹底。内容は定期的にサイスポに載るストレッチ特集の中で紹介されたものと被るので基本的に同じ物と思って頂いて大丈夫かと。ちなみに『腸腰筋大臀筋ストレッチ』等とググっても出てくる。どのストレッチも応急処置ではあるが、そこそこ効果は感じられた。
なお、3本ローラの始めと終わりや回している途中にやっても効果が感じられたので完治した後も続けようと思っている。
【治療2回目以降】
2週目3週目と続けてみた結果、どんどん骨格はまっすぐな状態に戻っていき、4週目ぐらいでほぼ骨格が元に戻ったのか苦労せず3本ローラを回せるようになった。整骨院に行く毎に骨格が元に戻っていくのを体感できるので実感もやる気も出る。腸腰筋の左右差も感覚上では無くなってきているように感じられる。
脚の痺れはぼやけて広がってダルさに変わった感があるので完全に消えてはいないが、膝や足の裏にはもう痛みは無い。
ストレッチの内容も骨格の戻り具合に合わせて内容が少しずつ変化していく。最初は外向きに捻じれた右脚が悪化する可能性があるため禁止された股裂き&四股踏みは骨格が戻ってから復活。高強度の筋トレ以外は何してもいいとの事だった。
【骨格修正ほぼ完了】
本レビューを投稿している時点では骨格矯正メニューはほぼ完了し、微妙にずれた骨を整えるぐらいだ。座っている姿勢も随分良くなったが程度が中途半端なので猫背と綺麗な姿勢をスイッチングできる。(笑)
左右対称にセットされた自転車に左右対称に乗って普通に乗れる状態ではあるのだが、筋肉はまだ左右非対称で負荷が偏っているのか脚の痺れは完全には取れていない。しかも、触診チェックの度に異常個所(主に筋肉が硬過ぎて以下略な問題)が次々出てくるのでキリがない。もしかしたら私の体は異常個所を上手いこと積み重ねてバランスを取っていたのかもしれない。(´・ω・`)
とはいえ、入念にストレッチしてから1回自転車に乗り、左脚がしびれ始めたら自転車を降りてストレッチをしてからもう一度乗ると脚がしびれてこず、2時間程度の連続乗車時間は維持出来るというところまではきた。確実に治っていってるとは思う。
ハイパーアルティメットオーバースペックインナーマッスル電撃筋トレ治療は絶賛継続中。現段階でもう既に腸腰筋がある程度太くなってますがまだまだ足りないみたいです。
筋トレが終わったらオーバースペックになった筋肉の話をメインに追記レビューしたいと思います。
価格評価→★☆☆☆☆(保険効きません)
評 価→★★★★☆(とりあえず骨格は戻っていってる)