購入価格 ¥4580 (サイクルベースあさひ)
チェンシンタイヤ改めCSTとは、自転車タイヤを製造するメーカーとしては世界最大のメイクスです。
漢字で書くと「正新」 正しく新しくと書いてチェンシンと読む。
なのに国内の知名度はいまいちで、みなさんブリヂストンは知っていてもチェンシンは知らない。
ブリヂストンの自転車用タイヤはチェンシンが作っていると言うのに……
CSTの自転車用タイヤのレーシングラインといえば、MAXXIS(マキシス)で、ここからはMTB用だけではなく、ロードタイヤもリリースされていて、あまりメジャーではないにしても、普通のサイクリストなら、まぁ知っているブランドです。
なのでてっきり自分は、CSTは一般用の自転車タイヤのブランドで、ロードバイクやMTBなんかの製品ブランドは、マキシスで行くものだと思っていたんです。
しかし、ある日、ジロ・デ・イタリアを見ていたら、バルディアーニCSFの選手の肩には堂々と「CST」のロゴが!!
しかも袖口がCST&マキシスのコーポレートカラーのオレンジ色に。
えっ、チェンシンタイヤ普通にハイパフォーマンス系のロードタイヤ作ってるの??
▲というわけで、このタイヤです、CST Correre CLXX
CSTブランドでのハイエンドロードタイヤ(WO)です。
170TPIでデュアルコンパウンド……他にもよくわからないテクノロジーが投入されていて、あの正しく新しいチェンシンが技術を詰め込んで作ったタイヤっていうんだから、そりゃもう期待大でしょう。
しかしメーカー公表のタイヤ重量は170gのかなりの軽量タイヤなんですが、実際計測すると210g前後あります……40gのサバ読みってヤバないですか?!
公称値からの20%くらい重量差ありますよ!?
これってほぼ詐欺じゃないですか!?
正しく新しいはずが、このサバ読みでは先が思いやられます。
作りはいたって普通です、普通の軽量タイヤという感じでペラペラっちゃそんな感じなんですが、そこまでペラペラ感はありません。
ホイールにも比較的はめやすいです。
サイドウォールのロゴがなかなかNASCAR風で個人的にはグッド。
■実際使った感想
(ライダーの体重はだいたい65kgくらい、ホイールはカンパニョーロのZONDAです)
まず、適当なVittoriaのチューブをインストールして走りだしてみますが、アスファルトの割れ目や段差がめちゃめちゃにダイレクトです、はっきり言って乗り心地悪い、荒れてるところじゃ乗れたもんじゃない!!
路面の追従性が悪く、加速の時に地面を叩いてしまうようなそんな感じ……こりゃ、イケてないなということで、チューブをパナレーサーのR-Airに交換してみて、なんとかそれなりに快適に走るかなという感じに。
グリップは安定してます、癖もなく、コーナーで力がかかった時、きちんと適正な空気圧であれば無味無臭な感じで走ってくれます。
ウェットグリップもまぁOK、転がりはそんなに良いなあという感じではないですが、グリップは安定してていいですね。
次にミシュランのラテックスチューブをインストールしてみると、更に乗り心地が改善。
そりゃ、ラテックスチューブだから良くなるに決まってるわけですが、ただこのタイヤに限っては、チューブの性格が如実に出るなあという印象も。
耐パンク性能は案の定そんなに良くはありません。
このタイヤで古賀志林道の8時間耐久を走りましたが、やや風で枝が結構落ちてたのもあって、案の定パンクをやらかしてしまいました……IRCのアスピートをつけていけばよかった……
■総括して
こう言っては元も子もないのですが、わざわざ好き好んで買うようなタイヤではないですね。
ガイツーでも売っているのを全く見かけないですし、国内もサイクルベースあさひの通販以外ではまず見かけないでしょう。
(一応取り扱いはあさひの他に、マルイもCSTの国内代理店ではある)
高価なタイヤではないですが、同価格帯でも全然良いタイヤが他にもいっぱいありますし、さらに言えば、このタイヤの優れてるところって、一体どこでしょう……(汗)
もし重量が公称値通りだったら、軽さとグリップ、運用性のバランスがなかなかいいかなと思うんですが、いかんせん210gもあったら、正直軽量タイヤとは言いづらい。
単純にあんまりパンクに強くない普通のタイヤです。
そんなにはダメで悪いタイヤではないんですが……
■余談
マキシスはどうやら「レーシングブランド」の立ち位置ではなく、チェンシンタイヤの米国でのブランドネームとのこと。
現在は米国だけでなく、日本国内でもマキシスのブランドが浸透しているのですが、その関係でCSTブランドでもレーシングタイヤを作っていたりするわけなのかもしれません。
ヨーロッパでもバルディアーニCSFがCSTブランドで走っているのを見ると、ヨーロッパではマキシスではなくCSTのほうがメジャーなのかもしれません。
そんなことより、CSTの広告やサイトに時々出てくる、このロックマンのパクリのようなボーイは一体何者なんでしょう?
▲あんまり可愛くないところが良いよね、 顔もおっさん臭いし……
価格評価→★★★☆☆ (国内定価ベースでもそんなに高価くはない、ちなみに下代が超安いという噂も……)
評 価→★★☆☆☆ (常識人がわざわざ買うようなタイヤではない)
<オプション>
年 式→2017
カタログ重量→170g (実測重量210g)