購入価格 ¥4073 (バイクパニック)
車のタイヤや、ママチャリの圧倒的なブランド力に比べると、イマイチ垢抜けない感のあるブリヂストン・エクステンザのロードタイヤ。
このビコローレは名前の通り「バイカラー」 カラーバリエーションの豊富な、エクステンザのブランドの中ではレース向けではなく、セカンドグレード(?)に位置づけられるモデル。
■なんで買ったの?
手に入れた23Cは、スペック的には公称205gとなかなか軽量で、メーカーの話では耐パンク性も転がりも、そう悪くはなさそう……とのこと。
自身は結構ハードなロングライドもやらかすし、ブルベなんかで昼夜通して走ってしまう人間なので、ある程度「走る」チェレステカラーのタイヤを求めていたのもあって、このスペックなら結構走ってくれそうだ……!という決断で購入。
Bianchiに似合うチェレステのリボンの入ったタイヤは、ミシュランのPRO3の生産終了後、一時期選択肢が極めて限られてたこともあり、貴重なチェレステ分を投入できるタイヤでもありました。
(Vittoriaのルビノ&ザフィーロ・ビアンキ限定が出るまでは、これとマキシスのデトネイターくらいしかなかったような……?)
■実際使ってみた感想
履いたホイールはCampagnolo ZONDA G3(写真参照) 自転車はBianchi Via Nirone7PROです。
実際履いて使ってみると、確かに加速感、出足の良さ、軽快さはなかなか良さそうな感じです、以前履いていたミシュランPRO4やVittoriaのディアマンテに比べても、そんなに遜色はない感じ。
グリップ感もいい、カーブで倒しこんでも不安を感じることはないし、空気圧を吟味すれば、転がりも良く軽快で、それなりに剛性感のある動きを示してくれます。
しかし、いい感じの空気圧にまとめると、どうもピッチングが激しい……
アスファルトが荒れてるような、割れたところを走るときにどうも振動をうまくいなしてくれない感じといいますか、跳ねて、ホイールが路面を叩くような感覚。
踏み込んでも、後輪がホイールスピンとまで行かなくても、どうにもタイヤがきちんと路面にコンタクトしてくれないような、ロス感を感じてしまう。
自分の場合はチューブを、Vittoriaの定番グレードのものから、しなやかさに定評のあるパナレーサーのR-Airに交換することで、ある程度この問題を解決しましたが、やはりこういった部分は、トップグレードのものに比べるとやや差がありそうな感じです。
他にもラテックスチューブや、他、上質なチューブに交換するとこういったネガティブな部分は解決できるんじゃないでしょうか。
他、ウエットグリップはまずまず良いです。
ブルベもフレッシュ含めて5本ほど走り、あらゆるサーフェイスでのウェットでもグリップ感は安定していて、ズルッと行くことはありませんでした。
耐パンク性に関しては……正直あまり良いものではなさそうです。
5本走ったブルベのうち、4回でパンクしてしまいました。
1回は予期せぬ異物パンク(前輪)なので、これは割と不運かなとも思えるところなのですが、他3回はいずれも後輪で、坂道を登ってる時の原因不明のパンクでした。
すべて、チューブの外側にダメージを受けたパンクだったので、おそらく何か異物……鋭利な石か、些細なものがタイヤを貫通してダメージを与えたものだとは思うのですが……
ちなみに、ブルベでのパンクは、他のタイヤでは起きたことが一度もなく、このタイヤを使ってる頃にしか遭遇していません。
そういうのもあって、ちょっとプロテクション性能に関しては強いとはいえないかな、という評価です。
とはいえ、ブルベの時以外のパンクは一度もないので、エクストリーム的な性能には及ばないにしても、普段週末に5~60km流して遊んじゃうようなライダーには、十分な性能なのかもしれません。
なによりカラーバリエーションが豊富なのもいいですよね。
結局このタイヤは10000kmほど走って、カーカスが結構見えてきたので交換をしました。
10000km持てば十分かなという感じもしますが、自分はどういうわけかあまりタイヤの摩耗が遅いライダーなので(PRO4は20000km近く走って未だにカーカスが見えません……)ライフもそれほど長いものじゃなさそうです。
■総括して
概ね悪いタイヤではありません、軽いし走りもいい、雨でもグリップ感はいいし、ややピッチングが激しいけど、解決できない問題じゃない。
耐パンク性も良いものではないけど、ダメだこれはって言うほどのものじゃない。
しかし、現状、ガイツーでこれより安い価格で、もっと良い性能のタイヤがよりどりみどりなので、スペック的にチョイスするのはちょっと厳しいかな。
とはいえ、結構貴重なチェレステリボンのタイヤなので、Bianchi乗る方なら、頭の片隅に選択肢として置いてあげるといいのかもしれません。
■余談ですが……
結構知ってる方も多いですが、ブリヂストン自体は自転車タイヤの生産のライン、工場を持っていません。
中国のCSTことチェンシンタイヤが、ブリヂストンの依頼を受けて製造しています。ブリヂストンのチューブもやはりCSTが製造しています。
自動車のタイヤや、ママチャリ(アルベルト等)の圧倒的なブランド力もあって、「タイヤといえばブリヂストン」という刷り込みを多くの人が持たれてるんじゃないかなあと、いろんな人に接してて思います。
しかし、実際のところはブリヂストンが作ってるわけではないんですね。
ジャパン・ブランドではあるのですが、実態は中国製であり、日本製タイヤがいいな!っていうのなら、IRCやパナレーサーをチョイスしたいところです。
CST自体は自転車用から自動車、特殊車両に至るまで、多くのタイヤを手がける巨大なメーカーですし、品質自体もそう悪いものではありません。
(昨年、CSTの、確か「リクルーズ」というロードタイヤが製造不良で大量リコールになりましたが……)
なので、決して悪いものではないのですが、どうもブリヂストンの商法はジャパン・ブランドに乗っかったもので、需要も「ジャパン・ブランドとしてのブリヂストン」というステータスもあって、そう言った現実を思うたびに、どうもなぁ……と思うところもあります。
どうなんでしょ、そこのところ。
価格評価→★★★☆☆(爆安で売っているお店は見つけられず、定価基準でも悪くはないんじゃないかな)
評 価→★★★☆☆(悪いものじゃなかったけど、でもリピートはしないかな)
<オプション>
年 式→2015
カタログ重量→205g