購入価格 25000円くらいだったと記憶
馬鹿野郎!
何が『間違ってるかもしれないけど』だ!
その枕詞には、間違いが無駄で無益だという浅はかな認識と、努力で乗り越えることから逃げるお前の弱さがにじみ出ている!
やる前から間違いや失敗の予防線をはっているようでは成功はおぼつかない。
しかし、こんなことを言っている俺にも、己の過ちに一喜一憂し、意識朦朧となった暗い過去があるんだ。
どうやらここは俺の体験談を通して、己をさらけ出して真っ正面からぶつかることの大切さを語らなければならないようだな・・・
あれは俺がライドに出かけようとまさに玄関を出ようとしていたときのことだ。
テン テ レン テ レンテンテンテン♪
テン テ レン テ レンテンテンテン♪
気の抜けた「満腹丸」のテーマが居間にこだまする。
さちよがスマホを忘れていったようだな。
どうやらここは、俺が出てやらなければならない流れのようだな・・・
カチカチカチカチ!
カーボンソールで剛性抜群の、Shimano SH-R240 のラチェット音がこだまする。
かれこれ6年はいていてゆるゆるになってしまったShimano SH-R130 ならばそのままスポッと脱げるのだがそこは仕方ない。
シューズを脱いで電話に出ようとすると、どうやらロックがかけられているようでパスワードを要求された。
おもむろに現れた「ヒント」をタップすると、「私の愛する人」と出た。
俺「フハハハハハ!
さちよめ!こんなわかりやすいヒントを出すとは何事だ!」
俺は荒々しく隆起した右腕で、猛烈な勢いで「TUYOSHI」と入力した。
デデーーーン!
スマホの無情なエラー音がこだまする。
俺「馬鹿な・・・俺の名前じゃないだと・・・さちよ、俺以外の誰と・・・」
その瞬間、ものかげから全てを見通していたさちよの上腕二頭筋が2倍ほどの太さに隆起し、
さちよ「あなたは自転車以外は本当に馬鹿野郎ね・・・」
そう言うと、さちよはおもむろに俺の打ったTとUの間にSを入れたのだった。
------------------------------------------【要点をまとめます】------------------------------------------
あれは俺が小学生くらいのときのことだ。
子どもの頃から、プールサイドにつく足跡に土踏まずがないことから
謎の女児「つよし君って、5分間走で運動場10周できるし漢字の小テストで連続95点以上記録保持者だし歩く昆虫博士と呼ばれているけど
偏平足なのよねー」
馬鹿な・・・
偏平足なんてそんなの生まれつきだしどうすることもできないじゃないか・・・
おれは、地獄のシャワーの出口で力が抜けそのまま立ち尽くしていた。
そうか・・・今までの褒め言葉はすべてうわべだけのことだったのか・・・
偏平足なのよねー
この痛烈な心臓に突き刺さるような強烈な言葉によりズタズタに心を切り刻まれた暗い過去を持つ私の足のサイズは、
長らく愛用しているNIKEのスニーカーでいうと27.5cm。
試着の結果、SHIMANO SH-R240 ではサイズ43(27.2)を選択した。
カスタムフィットの工程では痛いだの熱いだのの大きな印象はない。
ただ、ロード用シューズの固さをShimano SH-R130で知っている身としては(当時はShimano SH-R130ですら剛性充分と思っていた)、
まだ慣らし運転もしていないのに、特定のどこかが当たるなどの違和感はないなぁ程度の印象であった。
雑誌でよく見る、「驚きのフィット感!」というほどの感動はなかった。
「新品の、固いはずのシューズにしては、まぁまぁかな」くらいのものであった。
実際にこれを履いてライドに出てみると、足が痛い。
Shimano SH-R130比でアッパーも剛性が高く、足の甲、小指の角(かど)などに軽い痛みを感じた。
またソールの剛性はShimano SH-R130で明らかに高く、足裏への負担は大きいと感じた。
そこでしばらくこのシューズを敬遠して、老朽化し適度にソフトになっていたShimano SH-R130にしばらく戻ってしまったという経緯がある。
剛性はシマノのカタログによると11。
この上の12は、トップモデル(当時の)SH-R315しかない。
せっかく買ったんだし、安いもんでもないんだし・・・
ということで、通勤やローラーで少しずつ慣らして、今ではほとんどShimano SH-R240を使用するようになった。
今となっては特に不満はないが、私にとってはここまで固くなくてよい、という印象である。
2011年のお正月セールで購入、その後1年ほど敬遠した時期を経て、正味でまる3年ほど使用。
汚れやクランクに擦った痕はあるがヘタリはなく、耐久性は高い。
ヒルクラTTのことを考えた場合、剛性低めのShimano SH-R130比で、少し速く走れる気がする。
ダイレクト感が明らかに高く、力が逃げない。
ロングライドや追い込む気のない通勤のときなどは、ソフトなShimano SH-R130を使うことが今でもある。
重量は、片足で363g(シマノ黄クリート込)。
Shimano SH-R130が352gであることを考えると意外である。
決して軽量に振ったシューズではない。
最後に、シューズ雑感。
確かに試し履きですべてはわからない。
しかし、試し履きで少しでも違和感や不満を感じるなら、それはおそらく当たっているのだと思う。
カスタムフィットについて。
雑誌の広告のような劇的なフィット感を感じられる人ばかりではないかも。
私は「履き慣らした感」を最初から得られる、くらいの意味に受け取っている。
価格評価→★★☆☆☆(昔に比べると全体的に高くなった気がする)
評 価→★★★☆☆(大きな不満はないが、満足もしていない。)
<オプション>
年 式→2011
実測重量363g(シマノ黄クリート込)
付属のシューズケース。そこそこ使える。