ベルヴィル・ランデブー
購入価格 ¥2,000円くらい(Amazon.co.jpで中古DVD購入)
高畑勲や大友克洋も大絶賛! 自転車をモチーフとしたフランス・アニメ
シルヴァン・ショメ監督作品。原題『Les Triplettes de Belleville』(ベルヴィルの三つ子) 第76回アカデミー賞 長編アニメ映画賞&歌曲賞ノミネート作品
友人がお薦めのアニメ映画ということでチェックしてみたら、ツール・ド・フランスが舞台設定としてある、とのことでがぜん興味を持って購入しました。 ……のですが、これはあくまでいちシーンなので、自転車乗り的な興味だけで見ると期待はずれかもしれません。しかし、これは大変に面白い作品でした。
【あらすじ】(Wilipediaより) 第二次世界大戦後のフランス、一人寂しい孫のシャンピオンを元気づけようと、シャンピオンのおばあちゃんはテレビで人気歌手トリオ"トリプレット"の番組を見せたり、ピアノや犬のブルーノを与えたりするが、シャンピオンはどれにも興味を示さない。だがある日、おばあちゃんはシャンピオンのベッドから自転車の写真や新聞記事がスクラップされたノートを見つける。そこでおばあちゃんはシャンピオンに三輪車を与えたところ、彼は嬉々としてそれを乗り回すのだった。やがてシャンピオンは成長し、ツール・ド・フランスに出場するためトレーニングを重ねていた。しかし大会中にシャンピオンと2人の選手がマフィアによって連れ去られてしまう。おばあちゃんはシャンピオンたちを追って、大都市ベルヴィルにたどり着く。おばあちゃんは老いさらばえたトリプレットたちの助けを得て、シャンピオンの救出に奔走する。
自転車乗りとしては、成長したシャンピオンの自転車トレーニング〜帰宅シーンがまず見もの。シャンピオンのお下がりとなった三輪車で追走し、彼をしごきまくるおばあちゃん(笑)。帰宅後は家財道具を駆使したマッサージ(真似するとたぶん怪我しますw)と食事の用意、そしてスポーク・テンションの調整と、おばあちゃん大忙しです。
ツールは第17ステージで、ゴール前は山岳で、その後マルセイユまで下ってゴールというコース設定。字幕では「救護車」となっていますが、おばあちゃんが同乗しているのはいわゆる回収車です。シャンピオンは回収すれすれのところで走っているのですが、マフィアがこれをパンクさせ、ニセの回収車でシャンピオンを含めた3選手を拉致してしまいます。ちなみにこのツールでは、選手とともにキャラバン隊が走っているという、なんだかグチャグチャな感じです(笑)。もちろんフランス人であるショメ監督としては表現として意図的にやっているものでしょう。路面のペイント、モト・カメラ、ポディウム、沿道で食事しながら応援している人たちなどの描写もあり、ああ、やっぱりフランス人にとってツールというのは「記号」としてこうやって成立しうるんだなと感慨深くなりました。
最後、シャンピオンを連れ戻してからのマフィアとのチェイス。ここでも自転車が絡みますが、ありえないほどの斜度の坂も出てきたりで、思わず「おいおい!(笑)」とツッコミたくなりますが、映画全体がそういうツッコミどころ満載で、とても楽しいです。
価格評価→★★★★★ 評 価→★★★★★ 年 式→2003年作品
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