購入価格: ¥1,589 (税込)
標準価格: ¥1,766 (税込)
『クロスバイクのアップグレードに最適。高い制動力のVブレーキ』
■トレッキングバイクコンポーネントDEORE T610シリーズのVブレーキ
最近、私のクロスバイクGIANT SEEK R3をトレッキングバイクコンポーネント DEORE T610シリーズで10速化した。10速化にブレーキの交換は必要なかったのだが、DEOREのブレーキの価格は高くないので、ついでに交換してみた。DEORE T610シリーズのレビューの第1回はVブレーキになる。
・DEORE BR-T610-L (前後)
■良く効くDEOREのVブレーキ
高い制動力、剛性感、カッチリしたブレーキフィーリング、コントロール性はさすがDEOREグレードのVブレーキといった感じだ。DEORE BR-M590と全く同じといっていい制動力だが、BR-T610になっても変わらず、高いスピードからでもしっかり減速して止まれるので安心感がある。
・左: フロント 右:リア リアとフロントはブレーキシューの向きが違うだけだ
■制動力が高く静かなカートリッジシュー S70C ※BR-M590の経験も加味
付属するカートリッジシューはBR-M590と同じS70Cで、制動力が高い上だけでなくブレーキをかけた時に静かなのが良い。ブレーキをかける度にカサカサと音がすると不快だが、このブレーキはスッと静かにリムに当たり、音を気にすることなくサイクリングを楽しむことができた。
BR-M590を使った経験から話をすると、使っているうちに表面が硬くなってカサカサと音がするようになってくるはずだ。その場合は表面を耐水ペーパーで磨くと静かさが戻る。また、ブレーキシューはシューホルダーから引き抜いて交換可能だが、私の使い方では1年くらいの使用では溝がなくならなかった。
S70Cは雨天時は制動力が低下し、シューが早く減ってしまう。リムの表面はシューで真っ黒になり、リムの清掃をしないとブレーキの時にガサガサと音がする。尚、ウエットコンディション時にはM70CT4が対応している。
・制動力と静音性のバランスを重視したS70C
■BR-M590からの変更点とDEORE LX BR-T780との違い
主な変更点はブレーキアーチの形状と取り付け方法だ。BR-M590とアーチの長さは同じだが、アーチの下部がくびれている。また、ケーブルの取り付けボルトが上向きから進行方向前向きに変更された。
このVブレーキはDEORE LX BR-T670に形状がそっくりだ。ACERA BR-M422にも似ているが、こちらはシューがカートリッジタイプではない。購入を検討する際にシマノのカスタマーサポートにBR-T670との違いを聞いたところ、制動力に大きな差はないが、若干LXの方が軽いとのことだった。後述する表面処理もLXの方が上。Vブレーキはグレード間の価格差がかなり小さいが、グレードの統一とコストパフォーマンスを優先してBR-T610を選んだ。
・アーチの形状と取り付け方法は変更された
■値段割には悪くない表面処理
DEORE M590シリーズは全てのパーツにギャラクシーブラックに塗装されていた。艶があって美しく、コンポーネントの一体感があった。DEORE T610シリーズは色はブラックで統一されているが、パーツごとに表面処理と質感が異なる。
BR-T610は非常に細かい梨地のような表面処理が施されている。GIANTのフラットハンドルバーCONTACT XC FLATやシートポストCONNECT SL SEAT POSTと同じような質感で、結果的に自転車全体の一体感が出た。 また、シューホルダーの色がブラックなのもポイントが高い。もしクランクにこの表面処理が採用されていたら安っぽく感じるが、Vブレーキにはそんなに悪くない感じ。つるつるの表面よりは汚れも目立ちにくくて良いと思った。
・ギャラクシーブラックも良かったがこのブラックも好み
■クロスバイクのアップグレードに最適
クロスバイクには制動力の低いテクトロのVブレーキが搭載されていることが多い。BR-M590同様、テクトロからBR-T610に交換するとブレーキ性能の大幅な向上に驚くはずだ。レバーもDEORE BL-T160、BL-T611にすれば、カッチリとしたフィーリングとコントロールの良さが得られると思う。
BR-M590からこのVブレーキにしても制動力は全くといっていいほど変わらなかった。だが、見た目にはコンポーネントの一体感が得られたと思う。DEOREのVブレーキは手に入れやすい価格で、制動力が高くて安全に貢献する。これからクロスバイクをカスタムしようという人にはオススメのパーツだ。
・10速化のついでにVブレーキも交換。ブレーキ性能は変わっていない
価格評価→★★★★★ (コストパフォーマンスが非常に高い)
評 価→★★★★★ (相変わらず高い制動力と静音性。表面処理も悪くない)
<オプション>
年 式→2014年
カタログ重量→186g (実測184g)