購入価格: ¥1,296 (税込) ※エーゼット楽天市場店
標準価格: ¥1,296 (税込)
『手軽な割には高い効果のガラス系コーティング剤。深い艶、汚れの付きにくさ、撥水性、持続性のどれも満足感が高い』
■ AZの自転車用ガラス系コーティング剤
低価格・高品質なケミカルを製造するAZは、自転車関連用品に力を入れており、遂に自転車用のガラス系コーティング剤までリリースした。それがAZ ガラス系コーティング剤 アクアシャインコート 100mlだ。
今まではブリヂストンのポリッシュ100というワックスで艶出しをしていた。これでもそこそこの艶出しと防汚効果を得られるが、1ヶ月くらいすると自転車に付いた砂埃が目立って洗車したくなってくる。また、光沢感が走行距離とともに落ちてしまう。
このガラス系コーティング剤は、ガラス成分のコーティング皮膜が撥水効果と防汚効果をもたらし、塗装面を保護すると同時に輝きが増すという。しかも、繰り返し使用すれば皮膜が厚くなるとのこと。美しい仕上がりを期待して購入してみた。
写真: AZ ガラス系コーティング剤 アクアシャインコート 100ml。成分はシリコーン、撥水ポリマー、ケイ素系レジン
■ きれいに仕上げるための事前準備
コーティング剤の施行で汚れを塗り込まないように、施行前に自転車を徹底的にクリーニングした。前後のホイールを外して自転車を洗車し、表面の砂埃やブレーキシューのカス、油汚れなどをしっかり落とした。
さらに、こびりついた汚れは液体コンパウンドで磨き、クロスバイクのステンレスプレートやエンブレムはピカールで研磨しておいた。今後、ガラス系コーティング剤を塗り重ねていくつもりなら、施行前のクリーニングはしっかりやっておいた方が良いだろう。
写真: 洗剤や液体コンパウンドを使って自転車をきれいにしておいた
■ 濡れたまま簡単施行
アクアシャインコートは、水に濡れた状態で施行できるのが特徴だ。初めての施行では、洗車直後のフレームが濡れた状態で使用してみた。使い方はとても簡単で、濡れたフレームに直接スプレーして拭き取るだけ。ホイールを外しておくと隅々まで塗りやすい。
私はコーティング剤の塗り伸ばし、水分の拭き取り、磨き上げをTIPTOPのマイクロファイバータオルで行った。このタオルは吸水性が高いだけでなく、コーティング剤をしっかり拭き取ってムラにならないので使いやすい。磨くのに強い力は必要ない。
ただ、加減が分からず多めにスプレーしてしまったのは反省点だ。重ね塗りしていないのに、2台の自転車で容量の2/3も使ってしまった。うまく塗り伸ばせれば、もっと少ない量で済んだはずだ。
写真(左): 濡れたままフレームにスプレーした状態。アクアシャインコートは白い液体だ
写真(右): マイクロファイバー製のタオル。他のガラス系コーティング剤にも同様のものが付属する
■ 深みのある艶が素晴らしい
施行後の自転車の光沢感には大満足。施行前とは比べ物にならないほど深みのある艶で、まるでクリアーでも吹いたかのようだ。以前使っていた自転車用のワックスよりもはるかに上質な仕上がり。納車時よりも光沢感があるかもしれない…というのは言い過ぎか。この光沢感は、室内保管でも目を楽しませてくれるのが嬉しい。
フレームだけではなく、クランクやヘッドパーツ、シートクランプ、シートポストなどの目立つパーツへの施行も効果的。アルマイト加工の美しさをより一層際立たせる。つや消しや半光沢、梨地の部分はあまり艶が出ないが、撥水や防塵の意味では有効だと思う。また、ステンレスや塗装したパーツ、カッティングシートなどに使っても全く問題なし。様々な素材に対応して使いやすい。
1ヵ月(350km)以上の走行でも光沢感は変わらない。ただし、室内保管で晴天時のみの走行なので、屋外保管や雨天時の繰り返しの走行では、どの程度持つか分からない。メーカーによると3ヵ月以上効果が持続するとのこと。これなら雨や砂埃にさらされるような状況でも、そこそこ長持ちするのではないだろうか。
写真: フレームやパーツに深い艶が出る。様々な素材に使用できるが、半光沢やつや消し仕上げのものは艶が出にくい
■ 施行後は汚れが付きにくくなる
施行後の自転車は汚れが付きにくくなる。クロスバイクで何度も川の土手を走ったが、施行した部分には砂埃があまり付着しない。フロントフォークにもブレーキシューのカスも付きにくい。川の土手でのロングライドでもきれいな状態なのは驚き。このガラス系コーティング剤の防汚効果は非常に高いと感じた。
洗車しただけの状態はもちろん、今まで通りのワックスがけと比べるとかなりの差。これまでは、ロングライド後に洗車することもあったし、1回の走行で多量の砂埃が付くこともあった。
ただ、一ヶ月以上経つと、さすがに自転車の下部、クランク周りやタイヤ周りなどには汚れが付着する。これは仕方がない。汚れが付くといっても、顔を近づけなければ分からない程度。全体的に見れば光沢感の方が際立ち、とてもきれいな状態であるといえる。
写真(左) : 1ヵ月(350km)走行後でもきれいな状態。ガラス成分の皮膜のおかげか、ステンレスプレートが曇らない
写真(中央): タイヤ周りやクランク周りが汚れやすいのは仕方がない
写真(右) : CBNのイベント「ベラチのスマホアプリと走ってみよう」のロングライドでも高い効果を実感した
■ 水洗いで簡単に汚れが落とせる
砂埃などの付着した汚れは、水をかければほとんど洗い流すことができる。さすがに油汚れに付いた砂埃は軽く擦り洗いする必要があるが、施行した部分のほとんどが水洗いで済むのはとても楽だ。また、軽く水をかけるくらいなら、光沢感がほとんど変わらない。
尚、メーカーに問い合わせたところ、洗剤で洗うとコーティング剤が剥がれるらしい。あまり強い皮膜ではなさそうなので、ホースの水を勢い良く当てたり、スポンジや吸水クロスで強めに擦るのは避けた。また、ワックスの重ね塗りは想定外とのことだ。
写真(左) : 水洗いだけでここまできれいになる
写真(中央): パーツも同様に水洗い
写真(右) : 施行後は高い撥水効果。水滴がべしゃっとせず、丸い玉になって弾かれる
■ 重ね塗りで更に深みのある艶に
2台の自転車を水洗いした後に、2回目の施行してみた。すると、コーティング剤を塗り重ねた自転車のフレームやパーツは更に光沢感が増し、まるでクリアーを何度か厚塗りしたかのようなきれいな仕上がりになった。後日、室内で3回目の施行をしたら、ますます輝きが増したように思える。
写真: 2回目の施行後のGIANT SEEK R3
写真: 2回目施行後のGIANT FIXER R
■ 乾いた状態でもある程度の水分があった方が施行しやすい
2回目と3回目の施行では、フレームやパーツが乾いた状態で、コーティング剤をスポンジで塗り広げてみた。ところが、もたもた作業していると、コーティング剤が乾き始めて塗り伸ばしにくい。それでもムラになったりすることはなかったが、スムーズに塗り伸ばすためには、ある程度の水分が必要だと感じた。
そこで、濡らしてから水分を絞ったスポンジを使って作業してみたところ、広く塗り伸ばすことができるようになった。こうすることでガラス成分をあまり薄めずに、コーティング剤を広く塗り伸ばせる。また、コーティング剤の白い色が目に見えやすく、どの程度広がったか理解しやすい。尚、乾いた状態で施行すれば、水分があまり垂れないので、ホイールを外す必要はないと思う。
弱点はスプレー容器で、2回目の施行からはスプレーの出が悪くなった。ガラス成分がノズル先端や管に詰まってしまうのか、スプレーの勢いがなくなり、液体がだらっと垂れて出てくる。最後までちゃんとスプレーできないのはちょっとストレスだ。
写真(左) : 何回か使うとスプレーの出が悪くなる
写真(中央): 乾いたフレームに水分を絞ったスポンジで塗り伸ばすと作業しやすい
写真(右) : 拭き取りと磨き上げはマイクロファイバータオル
■ 手軽かつコスパが高いガラスコーティング剤
AZ ガラス系コーティング剤 アクアシャインコートは、光沢感、防汚効果、撥水性、持続性、施行の手軽さなど、どれをとっても満足感が高いものだった。特に素晴らしいのが深みのある艶。施行後は愛車にますます惚れ直したという感じだ。
私は3回目の施行で使い切ったので、1台の自転車なら6回施行したことになる。無駄遣いしなければ、8回くらいは施行できるだろう。トップチューブ程度の長さなら、1、2回スプレーすれば十分塗り広げられる。エーゼットらしい低価格も手伝って、コストパフォーマンスは非常に高い。
ただ、皮膜の強さは、業者のガラスコーティングに遠く及ばないはず。全てのパーツを外して施行するほどのものではないが、手軽な割にはとても高い効果を得られるものだと思う。少なくとも、今まで使っていたワックスよりはるかに満足度の高い仕上がり。これからはワックスではなく、このガラスコーティング剤を塗り重ねていくつもりだ。
図: AZ ガラス系コーティング剤 アクアシャインコート 100ml
価格評価→★★★★★ (少ない量で数回使用可能。コストパフォーマンスが高い)
評 価→★★★★★ (スプレー容器の使い勝手の悪さを差し引いてもこの評価)
<オプション>
年 式→2014年
容 量→100ml