住所 Sheikh Zayed Road(Interchange 2 の近く)
http://www.wbs.ae/アラブ首長国連邦(UAE)のドバイにあるスポーツサイクル専門店。シェイク・ザイード・ロードのIntersection 2近く。タクシーで行く場合はペプシコーラの工場と、トヨタ・レクサスショールームを目印にすると良い。この国には「番地」という観念が存在しないので、知らない場所に行く場合はランドマークを伝えないとタクシードライバーも困ることが多い。ちなみに、ドバイとアブダビを結ぶシェイク・ザイード・ロードには八つか九つのIntersectionがあるらしい。
中東のドバイに自転車プロショップなんてあるんだろうか、と訝っていたら、すんなりあったので驚いた。私がこの店に立ち寄った際、日本人女性がストライダを担いできて空気入れを依頼していた。さすがドバイ。空気入れを知らずとも金が解決してくれる。別のヨーロッパ人女性は店員と、レースはやらないけどロードに乗りたい、パンク修理を外でしたいかって? 絶対やだ、ならパッチじゃなくてチューブですね・・・などという会話を交わしている。「ハイライフ」ぶりでは東京のニコル・ユーロサイクルなどとは比較にならない。
取り扱い自転車はSTORCKとSCOTTが大半を占める。というか、それしかないように思った。ホイールはZIPPのディープリムがほとんど。この店は何かを選びにくる店ではなく、STORCKかSCOTTのバイクと、ZIPPのホイールを買いにくる店なのだろう。価格は全く安くない。日本とほぼ同価。アルマーニやエルメスが安く買える国だからといってスーパーレコード11 speedやボーラウルトラが安いわけではないのが残念である。
パーツも品揃えは良くない。最低限のものがある感じ。この国では、ロードに乗るか、乗らないか。MTBに乗るか、乗らないか。という感じで、「どのパーツにしようかな」という趣味的な要素は、ショップからも排除されている。黙ってZIPP404をはいたSTORCKに乗る。それがドバイスタイルなのかもしれない。暑い国なので、いろいろなものがシンプルになるのだろう。
店の内装は洒落っ気があっていい。この写真に注目!! これに座って店員さんと話をしたり、レジで支払うわけである。
ところでこのショップ、ドイツのプロショップの海外支店らしい。なかなか目の付け所が良いというか、山っ気のあるオーナーなのかもしれない。また、この店の1.5kmほどの距離にはCannondaleとSpecializedの直営店があり、この三つがドバイでの主要なスポーツサイクルショップとなるらしい。
余談だが、この国にはドバイ・ロードスターというクラブチームも存在するようだ。
当然、英語が通じる。というより、働く現地人は公務員くらいのものなので、アラビア語を話せる人のほうが少ない。このショップではヨーロッパ系、スリランカ系、中華系の店員さんがいた。メンテナンス作業は非常に多くこなしているようで、店の奥の作業スペースの前には「今日は作業がパンパンなので持ち込み修理・メンテ作業一切できません」という看板が立っていた。
この店がいつまで残るのかが興味深いところである。現地人(UAEの国の人)がスポーツ自転車に乗るとはあまり思えない。出稼ぎ労働者には、敷居が高すぎるスポーツである。そもそも夏には体感気温が50度にもなり、12月の今頃でも昼は普通に30度ある。となると、本当に自転車が好きでたまたまこの国に赴任した人がターゲットということか。
この店に実際に行く機会のある人はまずいないと思うが、ドバイ駐留を命じられてもあまりがっかりはせず、ここでいろいろ調達してみてはどうだろうか。乗っている人は、いることはいるようだ。
評 価→★★★☆☆