購入価格¥6000くらい
◆製品概要
数年前まで、Sハンドルを除くブロンプトンに標準装備されていた純正タイヤです。(現在はマラソンレーサー)
サイドにはブロックダイナモ使用時のための滑り止め加工が施されており、トレッドパターンもシンプルで、全体的にトラディショナルな雰囲気です。
ブロンプトンのロゴもしっかり入っています。
既に生産終了から数年経ちますが、個人的には印象に残る製品なので、今更ながらレビューしたいと思います。
現行標準装着タイヤであるマラソンレーサー(レビュー済み)
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16741&forum=117 との比較です。
◆使用感
【着脱性】
リムに装着した状態でも緩く、タイヤレバーの必要はありません。とても楽に着脱可能です。
私が今まで使ったブロンプトン規格のタイヤの中では1番着脱しやすいかもしれません。
ちなみに装着方向の指定はありません。
【グリップ感】
トレッドパターンは実用タイヤそのものですが、グリップ感・実際のグリップ性能共にかなり高いです。
雨天時でも安心して走れます。
路肩の浮き砂や濡れたマンホール、鉄板、グレーチング、点字ブロック等にも強く、様々な路面状況で安定した走行が可能です。
グリップの限界を超えそうな時の挙動も穏やかなので、普段自転車に乗り慣れていない方でも扱いやすいと思います。
グリップの安心感はかなりのもので、この点はマラソンレーサーより明らかに上です。
【乗り心地】
とても良いです。
他のブロンプトン向けタイヤと比べると太めでエアボリュームがある事も効いているのか、質感の高い乗り味です。
マラソンレーサーも乗り心地は悪くはない方だと感じますが、本製品には劣ると思います。
【転がり抵抗感】
転がりは重く、ペダルを止めた時に失速しやすい感じがします。ロードノイズも大きめです。
走行時に路面の砂をパチパチと跳ね上げやすいところから想像するに、コンパウンドが柔らかめなのかしれません。
マラソンレーサーの方が走りは軽いです。
【耐パンク性】
耐パンク性は低くはなく高くもない印象です。
当時のカタログでは耐パンク性の高さが謳われていましたが、個人的にはそんなに高いとは感じません。
トレッド面にガラス片や小石が刺さりやすく、私の場合、大体1年に1〜2回程度パンクする感じで、この点はマラソンレーサーより劣る印象です。
【耐摩耗性】
グリップが高い割には減りにくく感じます。
数セット使ってきましたが、私の場合、大体平均4000kmくらいで寿命を迎えるという感じでした。
小径の実用タイヤとしては必要十分なのではないでしょうか。
耐摩耗性はマラソンレーサーと同じか僅かに劣るくらいだと思います。
【耐久性】
あまり高いとは言えません。
トレッド面にキズがつきやすく、ヒビも発生しやすい印象です。
耐久性はマラソンレーサーより低いと感じます。
◆気になるところ
グリップが良いので納得していはいるものの、転がり抵抗が大きめなのは少し気になるところです。
摩耗してトレッド断面が台形気味になってくると、転がりのベタつき感は一層顕著になり、早く新品に交換したい衝動に駆られます。
また、実用タイヤとして考えると、個人的にはもう少し耐パンク性と耐久性が欲しいところです。
◆まとめ
実用タイヤ然とした外観、そしてブロンプトン純正タイヤという事でバランス型の性格かと思いきや、意外にキャラが立った性格で、グリップの高さと乗り心地の良さが印象的です。(マラソンレーサーの方がバランス型だと思う)
軽快な走行感ではなく、かといって特に耐久性が高いわけでもない、全体的にどこか設計の古さを感じさせるタイヤですが、とても落ち着いた走行感で、ブロンプトンの乗り味をよりブロンプトンらしくしてくれる、影の引き立て役的な存在だと思います。
価格評価→★★☆☆☆(高いが、マラソンレーサーと同じ値段なら私はこちらを選ぶ)
評 価→★★★★★(さすが純正、ブロンプトンの性格によく合っている)
<オプション>
カタログ重量→245g(実測重量265g)