購入価格 ¥0
サイノカミ峠(才ノ神峠)は兵庫県猪名川町と大阪府能勢町の境にある古道の峠。
なんと、8本の道が1ヶ所に集まる放射状の峠である。
昔は北摂界隈の交通の要所だったが、現在は交通量ほぼ皆無。
ひっそりとした古道の峠である。
~スペック~
==============
槻並(つくなみ)側
距離 5.8[km]
標高差 311.3[m]
平均勾配 5.4[%]
長谷(ながたに)の棚田側
距離 3.8[km]
標高差 202.4[m]
平均勾配 5.3[%]
槻並側入口標高 101.2[m]
長谷の棚田側入口標高 210.1[m]
頂上の標高 412.5[m]
全長 9.6[km]
==============
今回はメインルートのレビューになります。
一応舗装されているのでロードでも通行できるという情報を目にしましたが、槻並(つくなみ)側の路面があまりよろしくないので峠越えをするならオフロード系バイクで行った方が無難です。(個人的見解)
長谷(ながたに)の棚田側をウロウロするのであればロードでも一応走れます。
写真撮影時は槻並側から走ったのでこの向きでご紹介します。
入口は大阪府道12号線の道の駅猪名川から400~500m程大阪方面に行った辺りにある『屏風岩』の交差点。
奥に見えるのが屏風岩。
私はここからスタート。
上記スペック表もここを起点に算出しています。
別ルートで、楊津小学校前交差点から東方向へ坂を一つ越え、突き当りの丁字路を左へ進む方法でもアタック可能です。
丁字路付近の風景
槻並地区を道なりにのんびりゆっくり進んでいくとだんだん傾斜が強くなっていく。
一番奥の棚田エリアから激坂区間。
実はこの付近から平均勾配を計算すると13.9[%]もあったりするw
最後の民家の前を過ぎると森の中へ突入。
本当に道が合っているのかと不安になる狭さと暗さだ。
路面はおおよそこんな感じ。
時々ガレ場の混じるコンクリ路面で、最初の方はヤスリの目のような模様が付けられています。
この模様は路面が濡れていてもしっかりグリップするので非常に優秀です。
しかし、どんどん上るにつれて模様は普通の横縞になり、やがてただの荒いコンクリ路面になっていきます。
急勾配も多々あるので路面が濡れている区間で油断すると簡単にホイールスピンしますw
ここは無理せず、時には自転車を押すことも大事。
足を着いたかどうかより、道や風景や歴史を楽しみ、安全に突破できたかどうかが重要。
頂上に着きました。
小さなお地蔵様と道標と石碑があります。
正面に現れる沢山の分岐。
左右の広い舗装路と右奥の登山道の他、見えにくいですが左の道に入ってすぐ右に下る舗装路があります。
来た道を振り返ります。
正面の道から来ました。
左のダート、正面の舗装路、右のダート、奥に細く見えているシングルトラックがあります。
以上8本の道が交差します。
例えるなら古代の梅田新道交差点みたいなものだ。
正面に現れた3本のダブルトラックこと長谷の棚田側の道は、棚田の間を葉脈のように広がっていて正直どれがメインルートか分かりませんw どれに進んでも下に降りれます。
とりあえず道の形状的に一番本道っぽかった一番左の道を代表で紹介します。
下り始めてすぐ杉林になって明るくなる。
しばらく進むと景色がぱっと開け棚田を見下ろせる。
道は立派なお屋敷の間をうねうねと下っていき、分岐だらけでもう何が何だか状態w
景色はいいし迷路みたいで楽しいですよ。
※プライベート空間だらけなので写真は無し
下りきって長谷の棚田を見上げるの図。
最後は直線的な道をばひゅんと下って、大阪府道603号線(古代丹州街道)の稲荷坂側に合流するのだがこれは近代の道。
途中から左手に折れる旧道へ進めば、浮峠⇒はらがわた峠⇒天王峠 と、みずほ・綾部・舞鶴方面へ古道が伸びている。
右手へと回り込めば稲荷坂⇒阿古谷峠へと続く古代丹州街道。
その他に能勢街道と中山峠への道が交わっている。(他にもあるよ)
古代の人々が行き交った古き道。
古代街道の網目はまだまだ現役なのである。
【まとめ】
最後の方で私の意識が歴史の彼方へ飛んで行ってしまいましたが、今一度現代ネット社会へ舞い戻ってサイノカミ峠についてまとめます。
・昔は交通の要所だった古道の峠
・8本の道が交差する放射状の道
・一応コンクリで舗装されているが、槻並側はオフロードに近い
・長谷の棚田側の舗装はまだマシ
・長谷の棚田側はどれがメインルートか正直よくわからないw
・ロードでも突破可能という情報もあるがオフロード系バイクで行くのが無難
・ヤスリ目のコンクリ路面が優秀
・槻並側の濡れた路面はホイールスピン多発
・長谷の棚田の景色が最高
・槻並側の景色も侮れない
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
<オプション>
年 式→道の年式は不明ですが、石碑は江戸前期製だそうです。