購入価格 ¥4,500くらい(地元のモンベルショップ)
主に、昼夜の寒暖差が激しい条件で使用することを考慮して導入した装備。
春季、秋季のブルベで、日没後の急速な冷え込みがあった時の防寒用品として。また、冬季に一枚、内側に足す装備として、とにかく出番が多いウェアです。
畳んで丸めると、意外に小さくなるので、フロントバッグやサドルバッグの片隅に押し込みやすいので、非常用として持ち歩くのも良いと思います。
●外観
見た目は普通の長袖アンダーシャツです。
生地が柔らかく、肌触りは滑らかですが、毛混紡製品だけに、チクチク感が意識される人も多いと思います。
個人的には、ジオラインのL.W.の方が、生地に給水・発散効率を高めるため、波打つような編み込みがある分、着用時に違和感を感じることが多いです。
左:ジオライン L.W.
右:本製品
色は、ブラックとシルバー。
素材は毛(メリノウール)92%、ポリエステル8%になっています。
●使用感
秋季のブルベにおける夜間の防寒装備、そして、冬季の自転車通勤用装備として、試してみました。
生地は薄く、風を通しやすいため、ウール製品とはいえ、極端な冷え込みにまで対応できる物ではありません。
私が自転車で使用した場合、ベストとの組み合わせで、10℃くらいまでは大丈夫でしたが、耐寒性については個人差があるので、十分に注意してください。
(地肌側から、化繊メッシュインナー、本製品、半袖ジャージ、ベスト、の構成)
ジオラインのL.W.型と比較すると、中間着等をさらに上に着込んだ際に、薄さの割に保温効果が高くなることが実感されます。
レイヤリングを考える場合、このウェアは毛製品のため、できるだけ肌に近い側(地肌か、化繊メッシュインナーの上くらい)に着て、さらに上に、別のウェアを重ねるイメージで使うのが良いと思われます。
多量の発汗があると、かなり早い段階で汗が飽和してくる感覚があります。
また、乾燥までにかかる時間は、化繊のウェアよりも長くなります。
ただし、そこはさすが、動物が体温保持のために生み出した「毛」を使ったウェア。
濡れても肌に触れて冷たく感じることはほとんどありませんし、保温性も落ちにくく感じられます。
この、濡れても冷えを感じにくい、という特性(冷えを全く感じない訳ではないので注意)が、気温が低いシーズンの装備として高く評価されている理由になるでしょう。
なお、モンベルのサイトによると、本製品のお勧めの使用環境は、「ハイキングやバードウォッチングのような、発汗量の少ないアクティビティ」であるとの事です。
「登山、スノーハイキング、バックカントリー・スキーのような、多量の発汗を伴うアクティビティ」においては、ジオラインアンダーウェアがお勧めであるとされています(恐らく、自転車のロングライドは、多量の発汗を伴う方と思われる)。
これを踏まえて、スーパーメリノウールとジオライン、両製品を使ってみた結果、個人的に考えるところを述べますと……。
ウール系インナーは、通勤等の短時間の走行や、夜間などに仮眠停止等を挟んでウェア換えができる場合。
化繊系インナーは、オーバーナイト走行など、低温下で長時間、装備を着替えずに行動する場合に使うのが良いと考えています。
この辺りは個々人で対応が変わる部分でもあると思いますので、皆様の体にあった使い方をして頂けると良いかと思います。
●まとめ
メリノウールを使用した、登山・アウトドア活動用のアンダーウェアで、薄さの割に、高い保温性を発揮してくれます。
秋から春までの低温期に、アンダーウェアとして重宝するでしょう。
汗切れは、化繊アンダーと比較すると遅いですが、「毛」の持つ、濡れても冷たく感じにくい特性のおかげて、汗冷えを意識することはほとんどありません。
春や秋など、昼夜の気温差が大きい時期の非常用装備として持参すると、まさかの時に役立ってくれると思われます。
個人的には、こまめにウェア換えができる時や、通勤など、短時間かつ発熱・発汗量がそれほど多くならない条件で使用する場合、最適なウェアになると思います。
オーバーナイト走行や、冬季のロングライドなど、無停止に近い長時間運動になる場合には、ジオラインを使う方が良いでしょう。
価格評価→★★★★☆(←登山用アンダーウェアとしてはリーズナブルな価格。良いものは高い)
評 価→★★★★★(←保温を優先したい時、こまめにウェア換えができる場合や、通勤など、短時間で終わるライドに最適だと思う)
<オプション>
カタログ重量→平均130g