購入価格: ¥4,968(税込)
標準価格: ¥4,968(税込)
『メリノウールは肌触りと通気性を高めるがフィット感を若干損なう。比較的ゆっくりした速度の街乗り向けグローブ』
■ この夏からGIRO HOXTONを使用
私はBicycle Lineのハーフフィンガーのグローブを3シーズン使ったが、洗濯してサイズが縮んだので買い換えることにした。この夏から私が使っているのは、GIRO HOXTONだ。涼しげなカラーと私服にも合いそうなデザインに引かれて手に入れた。
HOXTONの特徴はアッパーにメリノウールが用いられていることで、快適性や肌触りの良さを重視した仕様になっている。パームにはGIROのロード用グローブと同じAXスエード合成革を使用。GIROの英語のサイトではUrban Bike & Cycleing Glovesのカテゴリに入っており、街乗り向けのグローブという位置付けのようだ。
GIRO HOXTON IND/GR
■ 画像と実物は色味が異なる
HOXTONの鮮やかなカラーとシンプルなデザインは、街乗り向けのウエアや私服に合わせやすい。GIROのロゴも控えめなので、ブランドを問わずにウエアを合わせることができる。デザイン面ではかなり満足できるグローブだ。
なお、私が選んだIndustrial Green(IND/GR)は、GIROのサイトの画像と実物で色味がかなり異なるので注意。実物はやや黒みがかっていて、グリーンというよりもブルーに近い。ネットで画像検索をすれば、ショップが撮影した画像も出てくるが、こちらの方が色味は近い。ちなみに、私はショップで実物を見てそこで購入した。
Industrial Greenの実物は暗めの落ち着いた色
■ HOXTONのサイズ感
代理店のサイトにはサイズチャートがないが、GIROの英語のサイトならある。私のPALM WIDTH(手のひら周り)は約198mm、FINGER LENGTH(手首から中指までの長さ)は約175mmなので、本来ならSサイズが相当する。だが、Sサイズを試着すると全体的に生地が突っ張って窮屈だったのでMサイズを購入した。このサイズ感は私が所有するGIRO×MASH DND glovesと同じだ。
HOXTONのフィット感はまあまあで、GIRO×MASH DND glovesのような適度な締め付け感は少ない。このフィット感の差は、アッパーの生地の違いによるものだ。アッパーのメリノウールは柔らかくて伸びやすいが縮む力が小さく、若干フィット感を損なうような気がした。
サイズ感はGIRO×MASH DND glovesとほぼ同じだが、フィット感でやや劣る
■ 良くも悪くもメリノウールが使用感に影響する
メリノウールを使ったアッパーは通気性に優れており、手の甲には入り込む風が心地よく、真夏の走行でも蒸れない。手の甲が露出しないので日焼けしにくいのもポイントが高い。メリノウールに特有のさらりとした肌触りもちゃんと感じられる。
だが、GIRO×MASH DND glovesに比べると、ハンドルバーに力がかかるような局面ではパームの生地がずれやすい。フラットバーハンドルでの強めのブレーキやドロップハンドルでのダンシングでは特にずれを感じる。代理店のサイトには「GIROロードグローブが持つパフォーマンスと抜群のフィット感」とあるが、私にはそうは思えなかった。
これはアッパーのメリノウールが、柔らかくて伸びやすいことが影響している。アッパーが硬くて縮みやすい生地なら、パームの生地のたる みが取れて、AXスエード合成革のグリップ力を生かせたはずだ。それでも、素手よりはグリップ力が高く、AXスエード合成革の吸水性のおかげで汗で手が滑ることもない。
薄手の生地なので手のひらの負担を軽減する効果は高くないが、素手でハンドルバーを握るよりは疲れにくい。このグローブをはめて約93km走行した際も特に手に疲れは感じず、通気性の高さも相まって快適だった。なお、一定の速度で巡航する際には、パームの生地のずれがほとんど気にならない。
アッパーの生地の伸縮性がグローブのフィット感・グリップ力に影響している
■ メリノウールは意外に丈夫
いまのところ、生地の破れや糸のほつれなどの目立つ劣化は見られない。何度も洗濯をしたが、アッパーのメリノウールは洗剤で縮まないし、生地のこすれによる毛玉の発生も非常に少ない。ネットに入れて洗濯機のドライモードで洗濯すれば、洗濯でのダメージは最小限で済む。グローブだけなら手洗いがかんたんで、洗濯機よりもずっと早く洗濯が終わる。
洗濯による毛玉の発生は少ない
■ デザインも使用感も街乗り向け
GIRO HOXTONは、シンプルなデザインがウエアに合わせやすいし、肌触りの良さや通気性の高さもメリノウールならではのものだ。ただ、アッパーのメリノウールが若干フィット感を損なっており、AXスエード合成革のグリップ力を生かしきれないのが残念なところだ。
このグローブはレースやトレーニングに使えそうなものではなく、デザインと同様にあくまで街乗り向け。使いやすいと感じるのは、特にゆっくりした速度に限られると感じた。普通に30km/h以上で走行できる人なら、パフォーマンスを重視したグローブの方が満足できるはずだ。ただ、デザインは気に入っているので、来シーズンはサイクリングの内容で他のグローブと使い分けようと考えている。
価格評価→★★★☆☆ (素材と縫製の良さを考えると妥当な価格)
評 価→★★★☆☆ (街乗り向けのグローブとしては悪くないが、フィット感で減点。星3.5)
<オプション>
年 式→2015
カタログ重量→ ー