購入価格 ¥―
スチールフレームをハンドメイドするケルビムの青山店。
先月末、所用で青山界隈に出かけた折に立ち寄ってみました。
個人経営の小さいブティック、という風情で、実にコンパクトな造りの店舗です。
入って左手にジャージ類など、右手にはULIやstickyなど、美しいフレームが10本ほど(だったかなぁ?)。そしてケルビムの歴史を受け継いで復活したR2や、NAHBSで受賞したハミングバードやランブラー・シティなどの完成車が展示されていて、奥に整備スペースと、採寸設備があります。無駄のない、大変コンパクトな店構えで、地に足のついた感じの落ち着いた雰囲気が独特です。
最近ますますアーティスト然とした風貌に磨きがかかっている二代目、今野真一さんのテイストで構築されている、という感じで、デザイナーであり、エンジニアであり、職人であり、経営者でもある氏の渾身の青山店といったところでしょうか。
「さあ、私の意思を継ぐものよ、出でよ!!」
という密かなアジテーションを感じます。(気のせい??)
創業者である先代の過激な部分もしっかりと継承している気がしてならない二代目ケルビム。品質に特に神経を集中させて、顧客第一の商売を続ければ、鉄の夢は果てしなく、CHERUBIMに死角なし、と感じました。
ケルビムに興味のある人が足を運んで、静かに商品を見定め、スタッフさんにアドバイスをもらい、時に熱く議論を交わす。納得してオーダーし、乗って納得する。そうやって、顧客愛顧を獲得し、ブランドが確立されていくのでしょう。
初心者が立ち寄ったら、どうしていいかわからないような雰囲気がちょっとありますが、大丈夫です。本物の自転車に乗りたいと切望する初心者に丁寧に接してくれるのがケルビムだ、と、私は思っています。
チューブラリムはギザッロのブナ材リム
価格評価→★★★★☆(近年少々お高いかも)
評 価→★★★★★
以下蛇足。
それにしても青山の外苑西通り、というかキラー通りと呼ばれて久しいこのあたり。自転車関連の店舗が集まってきているんですねぇ。BSやなるしまフレンド、ウエアのPandaniなどなど。昔は特に何がある、という通りでもなかったと思うのですが、ベルコモンズから北側は、ワタリウム美術館を核とした街が形成されつつあります(→思い込みかも)。
この通りも、表参道もそうですが、カラスしかいない日曜日の早朝にロードで駆け抜けると、緩い登坂が結構気持ちよかった、という遠い記憶があります。